7.狭小住宅でのチャレンジ

F式全館空調は断念

F式全館空調

玄人はだしとは言うが、家づくりにもとんでもない素人の方がいる。フエッピーさんという方がその一人だ。特に空調についてだが、理論と実践と検証がすさまじい。 これから注文住宅を建てられる方でまだ見ていない人はぜひこちらを。

https://ameblo.jp/auckland5go/

https://iiie296.com/

(個人的にはセカンドチャンネルとなっている昔の記事のほうを参考にしました。たぶん)

あまりにもすさまじいので私ごときが概要説明するのは憚られるが、エアコン1台で全館空調を実現する方法論であり、これが「F式」として広がっているようだ。

どんなに断熱性・気密性を高めても、各部屋でエアコンを使えば光熱費は上がるのは必定。目的が光熱費削減ならば効果半減もいいところだ。

F式なら論理的には我が家でもできそうだし、大変興味深く思った。

ギンジさんの全館空調評価

全館空調は初期費用もかかるし、デメリットもありそう。何より現実的に、我が家でいえばFチームさんはそれを得意としていない。
得意としていないことをしてもらうのが一番リスキーだと思う。

そういえば、実はギンジさんのところは全館換気すなわち第一種換気システムを標準採用している。外断熱工法による気密性と構造から、第一種換気が適しているし得意ということのようだった。 Fチームさんとは設計から違う話であり、紆余曲折はあったが第三種の個別換気に落ち着いている。換気も沼の一つですね。調べたことはまたどこかでまとめたい。

ギンジさんは全館換気だが全館空調ではない。全館ダクトという意味では同じような施工だろうし、実際できると思う。が、全館空調はリスクがあると言っていた。詳しくは覚えていないが、ダクトの内外の温度差が避けられず、結果的にカビのリスクが高いということだったかと思う。なので自分たちは換気までにとどめていると。

きっと異論もあると思うし、もしくはリスク回避する技術があるのかもしれないが、全館空調を採用するならメーカーに突っ込んで聞きたいところだと思った。ご参考まで。

F式を断念した理由

当時は気密施工に費用を書けるかどうかも決めていなかった。気密施工にお金をかけ、エアコン台数を減らすことは、トータルコストからみてとても合理的で、F式は実に魅力的。

が、結論としては断念した。

3階建てに関する検証不十分。しかも地下。
フエッピーさんおよびその実践者の皆様も2階建てまでが多いように思う。さすがのフエッピーさんも地階のことは検証されていないのでは。。。ということで効果に確証が持てなかった。 そして地下は例の湿気問題があるので、除湿器に加えてエアコンは設置したほうがよさそうだった。

全館通気の難しさ。
F式の前提は、家の中をなるべくドアや壁で個室化しないことだと理解している。全館換気を上述の通りあきらめているので、そうなると物理的にいかに壁を取っ払うかしかない。 特に玄関とリビングの間の扉を取っ払うことのは、万が一F式が失敗したときのリスクが大きかった。

エアコン設置場所がない。
決定打になったのは、何のことはない、F式に適したエアコン設置場所が確保できなかった。理想は2階のホール部分周辺ということだったのだが、物理的に壁がなかったんですよね。。。

ということで断念でした。

我が家のエアコン

しかし、、、新築時のエアコン代・設置代が高い。キッチンとかと違って、ここにこだわっている人あまり見かけませんね。ですが住設としてのグレードとコストの両面から吟味しなくてはいけないと思う。
うちはこの議論はおざなりのままに設計終盤になってしまっていたこともあり、十分な検討ができたとは言い難い。某シェアナンバー1メーカーのエアコンか、質実剛健エアコンかの二択になり、圧倒的値段差から後者になりましたとさ。

機種は地下室除湿とゼロエミの関係で、高いやつに規定されてしまった。
パワーは最小サイズでよいという話もしたが、そもそも家が最小サイズでした。

施主支給はできなさそうだった。ダクトだけ開けてもらうとか、新築専用のエアコン会社さんに頼むとか考えたが、隠蔽配管だらけの我が家にはリスクが大きすぎると思った。外面を無視すればやりようもあるのだろうが、そうでない限りどうしても隠蔽配管になっちゃう。これも狭小住宅ならではの問題かと思われ。

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